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江戸時代の食事に肉は隠語を使って食べられていた事実

2017.11.15

江戸時代の人はどんなものを食べて生活をしていたのでしょう?何となく質素なイメージがありますね。

肉は食べられていたのでしょうか?豪華な食事は将軍や大名だけ?

隠語を使って食していたり、薬として食していたそうです。

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江戸時代の食事事情は?肉は食べていたの?

江戸時代では肉を食べなかったとされていますが、実際のところはどうなんでしょうか?
まず江戸時代の食事の内容は、「一汁一菜」が一般的でした。
「一汁一菜」というのは、ご飯とおみそ汁とおかずが一品です。
おかずの一品はお漬物ということも多くあったそうです。本当に質素な食事ですね。

幕末のころ、日本にやってきた外国人たちがこれをみて驚いたようです。この質素な食事で一日労働するというのですから。

とあるドイツの医師が東京から日光までの約110kmを旅したそうですが、その距離を一人に人夫が半日以上もはしり続けてことに大変驚いたそうです。
その間の食事内容は、おにぎり(玄米)と梅干とたくあんだったそうです。

いつもの食事も肉はありません。米・麦・じゃがいもなどを食べていましたが、赤ちゃんがいるお母さんが母乳が出ることにも驚いていたそうです。

質素な食事内容で、どこからカロリーを摂取していたのか気になりますね。お米からとっていたそうです。
江戸時代の大人の男性は一日に5合のお米を食べていたそうです。茶碗で10杯くらい、カロリーで計算すると、約2700kcalにもなりました。

江戸時代は肉は食べずに魚は数回だけという食事でした

江戸時代には武士の階級がありましたが、将軍・大名・下級の藩士など実には幅広い階級があったと言います。

大名などは贅沢な生活が出来たそうですが、下級の武士になると収入は庶民の人たちとそんなに違いは無かったようです。ですので、食事も質素なものだったとか。

幕府や藩から支給される収入だけではやっていけない状態なので、大名屋敷の敷地内に家庭菜園を作っていたそうです。そこで食べる野菜などを栽培・収穫していたといいます。まさに自給自足ですね。
家庭菜園でとれた野菜を、たくあんや漬け物にして毎回の食事の時に食べていました。
魚を食べることが出来たのは、一か月に何回かあるだけです。

下級藩士の子供で俳人だった人は、魚を食べるのは「1日と15日と28日」と決まっているという記載を残しています。
過去の記載物からもわかるように、下級武士などの食事は米と野菜がほとんどだったそうです。

江戸時代の食事には隠れて肉を食べていたとか

クジラが哺乳類だということはみなさん知っていますよね?
江戸時代のころは、クジラは魚の仲間だと思っていたそうです。

「イノシシの肉?いいえ、違います!ここで出しているのは、クジラです。山のクジラです」という言い方でお店側はイノシシの肉を山クジラと言って出していたそうです。
客のほうもこれは、「これは肉じゃない。クジラだ」と言って食べていたと言います。

今になってもイノシシの肉のことを、「ボタン」といい鹿の肉のことを「モミジ」と言ったりしますね。
これは江戸時代に出来た隠語なんです。
表面上は、肉は食べるのはタブーとされていた江戸時代では、隠語をうまく使って肉料理を堪能していたということです。

現在では牛馬は食肉にされていますが。昔や農耕や戦のときに必要なために食べることはしませんでした。

そして将軍家に毎年献上されていた品が「反本丸(へんぽんがん)」だそうです。

これは牛肉の味噌漬けなんですがご養生用の薬とされていたので、肉ではなく養生用の薬ということだそうです。
「肉ではなく薬」ということなんですね!

江戸時代には鶏肉料理は一般的だった?

江戸時代に、肉を食べる習慣はあまりなかったようですが、比較的鶏肉は食べていたそうです。

鴫・鴨・雁などを食べていたようですが中でもよくたべられていたのが、鴨だと言います。お歳暮として鴨を贈る習慣もあったそうです。
鴨が買えない家庭では、安価な鶏でやり取りをしていたそうです。

江戸時代には南蛮料理の影響から、卵を食べるようになっていきました。卵を食べるために鶏を飼うようになったと言います。そして鶏料理も食べるようになっていたそうです。
葱や唐辛子を使った料理を南蛮料理と呼びますが、昔は鶏肉を使う料理も南蛮料理と呼んでいたとか。

乱獲によって野鳥の数が激減したこともあって、鶏肉の食文化は一般的になっていったそうです。

戦国時代は焼き肉で江戸時代はスキヤキ?

みんな大好きな「焼き肉」はいつから始まった?
戦国時代には食べられていたそうです。

その昔は足軽や兵士の人たちが農家から牛を拝借して来て、味噌漬けにして鉄板で焼いて食べていたそうです。
「腹が減っては戦は出来ぬ」と言ったところでしょうかね。

では「スキヤキ」はいつから?
諸説ありますが、江戸時代にタカやカモシカやカモの肉を鉄板で鋤焼き(すきやき)にしたからという説があります。

また別の説では、「すき身」といって肉を薄く切ったものという意味があるそうです。

おいしい肉料理のポイントは、肉汁をなるべく出さないこと。スキヤキだと肉汁が垂れ流しだという人もいます。

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