虫垂炎の手術の麻酔の種類や方法とは?気になる虫垂炎について
2017.8.29
右下腹部に強い痛み・・・。もしかて、虫垂炎!?
虫垂炎の手術とはいったいどんなものなの?手術ではどんな麻酔を使うでしょうか?
日本人の15人に一人がなると言われている虫垂炎の手術や麻酔について調べてみました。
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記事の概要・目次
虫垂炎の手術や麻酔はどんなものがある?
虫垂炎の手術には、2種類あり腹腔鏡手術と開腹手術があります。
今までは右の下腹部を切る開腹手術が主流でしたが、最近ではほとんど腹腔鏡手術を行うことが多いようです。
腹腔鏡手術は開腹手術に比べて創感染しにくく、傷が小さく目立たないものとなります。傷が小さいので入院期間も短く、痛みも少ない、癒着しにくいなどのメリットがあります。
開腹手術は、虫垂炎の状態を直接見られるので切開部分の長さを調節することができます。開腹手術でも腹部を斜めに数センチ切開する「交叉切開法」は傷あとが目立ちにくいものとなっています。
軽度の虫垂炎のときは手術が必要ないと判断される場合もあります。薬で散らすという方法ですが再発するおそれがあります。
手術をするにあたって、麻酔は必要不可欠なものとなりますが一般的には腰から針を刺す腰椎麻酔か、背中にチューブを入れる硬膜外麻酔で行われます。
ひどい虫垂炎で開腹手術を行うときは全身麻酔をする場合もあります。
虫垂炎の手術方法によって麻酔の種類は変わります
普通にお腹を切る開腹手術とカメラでお腹の中をのぞいて手術をする腹腔鏡手術。
この手術の方法によって麻酔は変わってくるようです。
開腹手術のときには、下半身麻酔と言われている脊椎くも膜下麻酔や硬膜外腔に薬液を注入する硬膜外麻酔、全身麻酔が使われます。
どんな麻酔の方法にするかは、患者の年齢や抗凝固薬を飲んでいるかどうか、脊椎の手術経験があるかなどで違います。
一般的には、脊椎くも膜下麻酔のみであったり、脊麻と硬膜外の麻酔、全身麻酔だけ、全身麻酔と硬膜外の麻酔と組み合わせて使います。
腹腔鏡手術では、ほとんどの場合全身麻酔となり硬膜外麻酔をするかどうかは患者の希望をとり行うことが多いようです。
硬膜外麻酔は背骨に注射する麻酔となり、効果が持続しやすく神経反応を効果的に抑えることができます。
この麻酔は単体で使うことは少なく併用することで術中の容態が安定し治療をしやすくなります。その他、出血量を抑えたり手術ストレスを軽くすることができます。
虫垂炎の手術の全身麻酔はどんな感じ?
麻酔は医師の判断もありますが、患者さんに決めてもらうこともあるそうです。虫垂炎の場合は腰椎麻酔が多いそうです。
全身麻酔は、手術の間だけ深く眠り、痛みを感じなくすることができます。点滴から麻酔薬を流して麻酔をかけます。1,2,3という掛声ですぐに効き、気がつくと手術が終わっています。
全身麻酔をしているあいだは、呼吸が弱くなるのでチューブを口から気管に入れて呼吸を補助することもあります。
手術後は個人差がありますが、のどが痛かったり、声のかすれ、吐き気やめまいが起きることがあります。
他にも、一過性ではありますが頭痛や寒気・発熱など麻酔薬の影響で体温の調節能力が低下してしまうことがあるので心配なことがある場合はすぐに看護師さんに言いましょう。
気分が悪いのはだいたい一日から二日ほどで治ります。
虫垂炎の手術の合併症にはどんなものがある?
男性に多い、虫垂炎ですが女性の場合は婦人科系の疾患に似ているため見極めが困難な
場合もあります。手術を始めたら、虫垂部分には何の異常もないという事例もあるそうです。
腹腔鏡手術をした場合は、患部に膿が発生してしまう遺残膿瘍が発症することもあります。
開腹手術の場合には、腸閉塞(イレウス)の合併症が起きてしまうことがあります。
手術の後に、腸同士がくっついてしまうことが原因となります。ただ、いつ発生するかはわかりません。
腸閉塞は、腸の働きが悪くなりガスが溜まってしまうことで吐き気や腹痛が起きてしまいます。腸閉塞になってしまった場合は、食事や飲水を中止し、胃腸を休め、十分な補液をする必要があります。重症のときには手術が必要となります。
虫垂をとることによって、腸の働きがにぶくなるので規則正しい生活を送ることが大切です。朝食を摂るようにしたり、冷たい飲み物は控えてください。
運動も腸の動きを活発にしてくれますが難しい場合はせめてお風呂はシャワーだけではなく39℃前後のお湯に15分くらい浸かるようにしましょう。
虫垂炎の再発にご用心!?
薬で散らす方法ができるのはカタル性虫垂炎のみですが、虫垂炎を薬で散らした場合、10~20%程度の可能性で再発するかもしれないのを知っていますか?
虫垂は一度、炎症を起こしてしまうと周辺の組織とくっつき癒着を起こしやすくなってしまいます。
この癒着が起きてしまうと手術の難易度が上がると言われています。また、虫垂炎が再発した場合、腹膜炎になることがあります。お腹の中に膿が発生してしまう腹膜炎は手遅れになってしまうこともあるので注意が必要です。腹膜炎になると痛みの範囲が拡大して腹部が硬くなるのが特徴です。
虫垂をとってしまえば、虫垂炎にかかることはないので、薬で散らした場合は再発防止のために手術をしてしまうのもいいかもしれません。
あの痛みをもう一度体験したくなければ、治療計画を立てて休暇を利用し手術をすることもできるのでお医者さんに相談してみましょう。
虫垂炎になってしまう原因はまだよくわかっておらず、ストレスと言われていますがストレスそのものが原因なのではなくストレスによって免疫力が下がることがよくないとされています。
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