アデノイド切除手術にはデメリットがある?手術で生じる問題とは
2017.9.22
喉の奥のリンパ組織で出来ている「アデノイド」は、幼児期にその大きさがピークになり、大人になるにつれて段々小さくなっていきます。
アデノイドの大きさが極端に大きい人がいますが、その場合はアデノイドを切除する手術を行います。
では、この切除手術にはデメリットはないのでしょうか?アデノイド切除手術についてお伝えします。
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記事の概要・目次
アデノイド切除手術にデメリットはあるの?
通常の場合、アデノイドは10歳を過ぎるころにはだんだん小さくなっていきます。
ですが、成長期の大切な時期にアデノイドが増殖し、口呼吸やいびき、滲出性中耳炎による難聴を起こしてしまうことがあります。
アデノイドが肥大してしまうと、薬を使って小さくすることが出来ないため、切除手術を行うことになります。
アデノイド切除手術は、出血以外の危険性がほとんどなく、全身麻酔をして口の中を鏡で見ながら切除をして止血をします。手術後の出血もほとんどありません。
アデノイド切除手術と合わせて扁桃腺を切除する手術を行っても、1週間程度で退院することが出来ます。手術の時間も1時間程度です。
この手術を行うことで、いびき・口呼吸の改善をすることが出来ますが、中耳炎や副鼻腔炎はこの手術だけでは改善されず、退院後も外来で治療を続けることが大切になります。
アデノイド手術以外の扁桃腺切除手術のメリット・デメリット
扁桃腺切除手術にはメリットもあればデメリットもあります。
手術の痛みは強い方かもしれません。人によって異なりますが、痛みは数日~1ヶ月ほどで良くなります。
痛みがなくなれば、炎症の原因となっていた扁桃腺を取り除いてしまっているため、扁桃腺炎になってしまう確率がかなり減ります。
慢性扁桃腺炎は高熱が続いて脳にダメージを与える危険性や、感染性の下痢を起こしてしまうリスクもありますので、このリスクを考えても、痛みに耐えて手術をする方が良いと言いえます。
■扁桃腺切除手術のメリット
・人によっては痛くない
・人によっては辛くない
・再発のサイクルが長くなる
・再発しないこともある
■扁桃腺切除手術のデメリット
・人によっては痛い
・人によっては辛い
・手術後の痛みが扁桃腺炎の時よりもつらい
・再発する可能性もある
切除手術をお考えの方は、メリットとデメリットを考慮して決断するようにしましょう。
アデノイド切除手術のデメリット
アデノイド切除手術を行った場合のデメリットについてまとめました!
■アデノイドが再び増殖し肥大する可能性がある
1歳~3歳の子供がアデノイド切除手術を行うと、4歳~5歳ころにアデノイドが再び増殖することもあります。
■周囲にある扁桃腺の組織が肥大する可能性がある
早い段階でアデノイド切除手術を行うと、代償性肥大という扁桃腺組織の肥大が起きることがあります。
■脳や神経が近い
アデノイドの後ろには神経や脳があるため、全て切除することは難しいです。
■大量出血の恐れがある
まれにですが、傷口のかさぶたがはがれて大量出血を起こすことがあります。
■かさぶたが原因で窒息する可能性がある
喉が狭い場合、かさぶたが喉に張り付いて軌道をふさいでしまい、窒息する危険があります。
■全身麻酔をしなくてはならない
2歳未満のお子様や心臓・呼吸器・神経疾患があるお子様の場合、全身麻酔の自己の危険性が高まります。
アデノイド手術を判断する時期
アデノイドは喉の奥にある咽頭扁桃で、口蓋扁桃と違って粘膜との間にはっきりとした境目がありません。このことから「アデノイド増殖症」とも呼ばれています。
2歳頃からアデノイド増殖が目立ち始め、5歳前後で大きさのピークを迎えます。
そして中学生頃になると口蓋扁桃とは異なって消退していきます。
鼻の奥にあることから、増殖が進む場合や炎症を繰り返し起こす場合、鼻炎・副鼻腔炎・いびきをすることもあります。
アデノイド切除の時期ですが、1歳~3歳ころに切除してしまうと再びアデノイドが増殖したり、代償性肥大になり周囲の扁桃組織が大きくなることがあります。
小学校入学頃になると、自然に消退していく可能性もあるため、状態を見ながら判断します。
【アデノイド切除の判断】
・1歳~3歳の頃は、睡眠時無呼吸が重症の場合に判断します
・4歳~7歳の頃は、睡眠時無呼吸が続いたり、ひどい中耳炎、ひどい副鼻腔炎で治療が困難な時に判断します
・10歳以降は口呼吸や鼻閉が慢性化してしまい、集中力が低下している時に判断します。
アデノイド切除に関しては、医療機関で判断基準が異なります。
現代人に多いアデノイド顔貌の特徴
アデノイド顔貌の特徴についてまとめました。
特徴1.上顎より下顎が引っ込んでいる
下の歯が小さく見える人がいますが、これは上顎よりも下顎が引っ込んでいる為にこのように見えます。
出っ歯に見えてしまうかもしれませんが、このような状態に見えるのは下顎が小さいことが原因です。
特徴2.顎と首の境目が分かりずらい
前から顔を見たときに首と下顎の境目が分かりにくいという特徴があります。顎が首の中に埋もれているように見えるかもしれませんが、下顎が引っ込んでいることとあごの発育が悪いことが原因になります。
特徴3.小さいV字型の顎
小顔の女の子は下唇のすぐ下に顎があることがあります。可愛いイメージがあるかもしれませんが、アデノイド顔貌の可能性があります。
顎と下唇が近い場合、前から見ると小顔でシャープに見えるかもしれませんが、アデノイド顔貌の特徴でもあります。
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